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化粧品の剤型別にみる安定性試験法と品質保証のポイント

~加速試験法/ブツ加速試験/光安定性試験/応力試験など~

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開催日 2018年9月27日 開始:12:30 | 終了:16:30
会場 江東区産業会館 第1会議室
東京都江東区東陽4-5-18[地図]
※地図は若干の誤差が生じる場合があります。詳細は主催者よりご連絡いたします。

講師 小林 進 氏 資生堂美容技術専門学校 非常勤講師 
定員 30名
主催 株式会社R&D支援センター
受講備考 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,980円(税込)から
 ★1名様申込の場合、47,250円(税込)へ割引になります。
 ★2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,980円(2人目無料)です。
学校関係者価格は、企業に在籍されている研究員の方には適用されません。
関連資料

概要

 化粧品の安定性は品質保証の面から非常に重要であり、企業の信頼性を左右するほどの影響力を持つにもかかわらず、企業の重要なノウハウ・機密事項に属するため情報の入手が困難である。安定性の問題はクレームに直結する可能性が高いため、常に安定性に優れた製品を開発する必要がある。また化粧品は複雑な系から成り立っているため、処方設計から生産現場に至るまで経験に頼っている割合が大きい。このような事情から理論的研究と製造現場との融合が進んでおらず、トラブル発生時に真の原因が捕らえられないことから何度も同じ失敗を繰り返しているのが現状である。
 安定性の優れた製品の開発は、「安定性理論の理解と処方設計および製造現場への応用」「過去のクレームの解析と原因究明」「剤型に対応した安定性評価法(試験法)の確立と品質保証水準の設定」が三位一体となることによって可能となる。本講座では、品質保証の基本的考え方、主な安定性理論、剤型に対応した安定性試験法(評価法)と品質保証水準の設定について主に解説する。

プログラム

  1.  1.はじめに
     2.「失敗学」事件簿 あの失敗から何を学ぶか
      2.1 相次ぐデータ改ざん
      2.2 三菱自動車連続不祥事に見る「ハインリッヒの法則」
      2.3 「起こるべく事故」と想定して対策を進めるJR東日本
      2.4 東京電力の原子力トラブル隠蔽事件
      2.5 東北の地震に学ぶ教訓
      2.6 なぜ女川(おながわ)原発は無事だった  
     3.トラブル再発防止策について(対処療法型と根本治療型)
     4.リスクマネジメント
      4.1 リスクマネジメントの甘さが指摘される事例とその対処例
     5.最近のトラブル事例
      5.1 悠香茶のしずく石鹸
      5.2 ロドデノール(Rhododenol)による白斑問題(カネボウ)
     6.品質管理手法
      6.1 QC七つ道具
      6.2 二八(ニッパチ)の法則
     7.安定性試験法 
     8.特性値の変化と許容範囲
     9.保管条件
      9.1 サイクル温度試験
     10.保存期間およびチェック時期
     11.チェック項目(特性値)
      11.1 原料(オイル、ワックス)
      11.2 原料(粉末、顔料)
      11.3 製品
      11.4 容器
     12.汎用される試験法、分析法(分析機器)と測定対象(測定項目)
     13.安定性を評価するためのチェック項目と測定機器
     14.安定性チェック法
     15.外観検査におけるチェック項目
     16.剤型別品質トラブル
     17.安定性試験法各論
      17.1 加速(過酷)試験法
      17.2 ブツ(結晶析出)加速試験について
      17.3 成分抜去試験
      17.4 光安定性(耐光性)試験
      17.5 応力試験
      17.6 落下試験法
      17.7 振動試験
      17.8 荷重法
      17.9 ワイパー試験法
     18.使用場面を考慮した安定性保証
        石けん・洗顔料類、サンケア製品類、入浴剤類、エアゾール製品類、
        樹脂に対する可塑性の高い化粧品類(ヘアリキッド等)、ヘアカラー製品類、
        ヘアトリートメント製品(枝毛防止剤)
     19.クレームを考慮した安定性試験および評価基準の設定
      19.1 コンパクト製品の「割れ」クレームへの対応
     20.クレーム率と対応基準(製品改良の目安等)
     21.試験法の開発事例
      21.1 ジグリセリンジイソステアレートによる異臭発生
      21.2 メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉末によるケーキング
     22.処方幅(処方の安定性の幅)について
     23.安定性に関する基礎理論
      23.1 乳化安定性に関する基礎理論
      23.2 顔料分散に関する基礎理論
      23.3 口紅の安定性(発汗、発粉、折れ(経時硬度低下))に関する基礎理論
     24.剤型別品質保証
      24.1 医薬部外品
      24.2 化粧水・ジェル・美容液
      24.3 クリーム・乳液
          O/W型、W/O型
      24.4 ファンデーション・コントロールカラー(クリームタイプ、リキッドタイプ)
          二酸化チタンの耐光性
      24.5 ファンデーション・アイシャドー(コンパクトタイプ)
          外観色と塗布色、色調を決定する要因、割れ、成型技術、
          ケーキング、パラベンの収着による防腐力の低下
      24.6 ファンデーション(油性・スティックタイプ)
      24.7 口紅
          リップクリームにおけるオイル・ワックスの⊿IOBと融点の関係、
          変臭クレームへの対応、硬度測定
      24.8 ネイルエナメル
          変褪色、顔料沈降と粘度管理
      24.9 サンケア製品
      24.10 エアゾール製品
          腐食試験、漏洩試験、詰まり試験
      24.11 外装・容器
          口元固化防止ディスペンサー容器、
          割れ防止クッションビーズを内蔵したコンパクトケース
     25.在庫償却について
     26.最後に
     27.参考文献

講師

  • 小林 進 氏
    資生堂美容技術専門学校 非常勤講師 

    《略歴》
     1971年3月 東京教育大学大学院理学研究科化学専攻修士課程卒業
     1971年4月 株式会社資生堂研究所基礎研究所入社
     1990年 製品研究所ベースメーキャップ製品Gグループリーダー
     1992年 製品研究所ポイントメーキャップ製品Gグループリーダー
     1996年 資生堂板橋工場 技術部長兼ISO推進室長
     2001年 資生堂板橋工場 工場長
     2006年11月 株式会社資生堂 定年退職
     2007年4月~現在 資生堂美容技術専門学校非常勤講師
               
    《研究所での主な研究・業務》
    化粧品用原料(オイル・ワックス等)の合成・開発、粉末処理等(13年)、メーキャップ化粧品(化粧下地、ファンデーション、口紅、アイシャドー、マスカラ、ネールエナメル等)の処方設計(12年)

    《工場での主な業務》
    粉末化粧品(ファンデーション、アイシャドー、ほお紅、おしろい、マスカラ、アイライナー、パウダースプレー、ローションパウダー)の開発、製造および品質保証(10年)

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