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母乳育児支援を学ぶ

~基礎からアドバンスまで~

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開催日 2019年10月5日 開始:10:00 | 終了:16:30 | 開場:09:40
会場 ヒューリックカンファレンス
東京都台東区浅草橋1-22-16[地図]
※地図は若干の誤差が生じる場合があります。詳細は主催者よりご連絡いたします。

講師 地域医療振興協会 東京北医療センター小児科 奥起久子 先生
千葉愛友会記念病院産婦人科病棟 柳澤美香 先生
定員 50名
主催 株式会社医学出版
受講備考 ・1名様 19,000円/人 (お弁当・講義資料含・税込)
・2~3名様 18,000円/人
・4名様以上 17,000円/人
関連資料

概要

日本における医学部教育、看護教育、助産師教育のカリキュラムにおいては、世界標準である母乳育児の基礎知識を学べる時間はほとんどないか、あってもわずかです。WHO /UNICEFは以前から適切な母乳育児支援の基礎となる情報を、母乳育児をすすめる場合のみならず母乳代用品が必要な母子をも含めて、赤ちゃんへの最適な栄養とは、というグローバルな観点から提案しており、これが世界の支援のスタンダードとなっています。
またこの方法を施設や地域で実践するための基本となるスタッフ教育のプログラムも提供しています。しかし日本ではこれらの情報が公的な教育の場で取り上げられることは少なく、そのようなガイドラインやプログラムの存在さえも知らずに臨床に入ってしまうというのが現状でしょう。
 一昨年WHO /UNICEFは10年ぶりに母乳育児支援のガイダンスの見直しを行いました。大筋の方針は変更がないものの、この間の反省点を踏まえての提案がなされ、さらに寄せられた300ものコメントへの討議を経て、昨年新しい指針が出されました。今回のセミナーではこの新しい指針を含めて、世界で標準とされている支援とはどのようなものか、その科学的根拠のポイントは何なのかについて、基本から解説していく予定です。
まず前半は「母乳育児の基礎知識」というベーシックなタイトルです。支援の基本方針の裏付けとなる根拠について、母乳育児がなぜスタンダードなのかについての最新の知識を学びます。2章に情報を伝えるための基本的なスタンス、コミュニケーションスキルの基本情報を入れました。第3章が分泌の仕組み、4章は成分についてです。5章が支援の一番の基本となる「ポジショニング(授乳姿勢、抱き方)」と「ラッチ・オン(吸着、吸いつき)」です。簡単なようで難しいと言われる授乳姿勢の支援について、丁寧に解説いたします。6章は発達評価と補足の適応。補足が必要かどうかの判断は、評価が先です。7章は薬剤と母乳育児に関して押さえておかねばならない基礎知識、第8章、9章はお母さんと赤ちゃんに疾患がある時の母乳育児、最後の10章は母乳で育てない場合の支援、と基本的な情報を網羅します。

プログラム

  1. 10:00 ~ 11:00
    母乳育児の基礎知識―その1  奥 起久子
    11:00 ~ 12:10
    母乳育児の基礎知識―その2  柳澤美香
    - 昼食(60分) -
    13:10 ~ 13:40
    新しくなったWHI/UNICEFの10のステップ   奥 起久子
    13:50 ~ 15:20
    うまく飲ませることのできない母親への支援   柳澤美香
    15:30 ~ 16:20
    災害と乳児栄養   奥 起久子

    ● 特記事項:
    赤ちゃん人形とおっぱい模型を使う講義があります。
    用意できる方はおっぱい模型と赤ちゃん人形または手足のあるぬいぐるみをご持参ください。おっぱい模型は事前に購入を申し込んでいただければ、購入の便宜を図ります(1個2000円)。

    ※上記内容・進行予定は,変更する場合があります。

講師からのメッセージ

母乳育児を選択すると言うことは個人的なライフスタイルの問題だけではなく公衆衛生的見地から考える必要がある。(中略)出産施設や地域で母乳育児を推進することは国家戦略である。」「母乳の利点を強調することは、母親を追い詰めることになりかねない」 前者はある欧米の政府関係の、後者は日本の政府関係文書から引用したものです。なんだか随分違ったスタンスですが、皆さんはこれを読み比べてどう思いますか? 日本で母乳育児支援を志ざそうとするとまず第一に立ちはだかるのは、根拠ある母乳育児支援のイロハをどこでも学んでいない、学ぶところがない、と言うことです。では卒後現場でその手ほどきがあるかと言うと、ご存じのように例外を除いてどこにもそう言う系統的に学ぶ場所がないことは、ご存じの通りです。よく遭遇するのは、経験に基づく先輩からの助言であることが多く、その科学的根拠はどうなのか、世界基準から見てそれは適切なのか、と聞かれると答に困ることはないですか? 今回のセミナーでは、以上の観点から、科学的根拠のある母乳育児支援を学ぶ~基礎からアドバンスまで~という構成にしました。今まで学んできた知識・情報を補完するものになるのか、今まで学んだことと違うと感じるか、それはあなた次第です。

講師

  • 奥起久子 先生

    地域医療振興協会 東京北医療センター小児科
    奥起久子 先生

    小児科専門医、新生児専門医・母乳育児医学アカデミーフェロー・国際認定ラクテーション・コンサルタント

  • 柳澤美香 先生

    千葉愛友会記念病院産婦人科病棟
    柳澤美香 先生

    訳書『補完食~母乳で育っている子どもの家庭の食事』翻訳監修 戸谷誠之、(日本ラクテーション・コンサルタント協会発行、2006年) (原著:WHO ‘Complementary Feeding ? Family foods for breastfed children’.2000.)
    共著書『わたしが一番輝くとき~自然なお産にチャレンジ!』DVDブック、共著者 進純郎、小谷博子(医学映像教育センター2008年発行)
    共著書『母乳育児支援スタンダード』NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会編(医学書院、第一版 2007年、第二版 2015年 発行) ‘直接授乳が困難な場合の支援’ p214-223.担当.

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