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【ユニリハ】 作業と姿勢と人間工学 基礎編~インテリアから見えてくる道具を介したケア

ポジショニング、シーティング、フィッティングは人間工学から生まれました。まずは、基本となる工学エビデンスを学びませんか。

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開催日 2020年1月21日 開始:18:40 | 終了:21:20 | 開場:18:30
会場 調布市または日野市 コンベンションホール
東京都参加人数に応じて調整し受付完了メールで詳細をご連絡します。[地図]
※地図は若干の誤差が生じる場合があります。詳細は主催者よりご連絡いたします。

講師 日本ユニバーサル リハビリテーション協会 人間工学研究部チーム
定員 5名
主催 日本ユニバーサル リハビリテーション協会
受講備考
関連資料

概要

いつまでも車椅子に座る事を考えずに、原点や出発点である人間工学という基礎を振り返ることで、治療に応用し、再び馴染みのある道具やインテリアの利用を考える事が本セミナーの目標です。
作業と社会活動に伴う姿勢制御をどのように捉え、ユニバーサルデザインを確立してきたのか、更に私たちが日々の日常で何気なく使っているインテリアや作業椅子、作業台に隠されたルーツ、原理を解き明かすことで、作業療法や作業療法士の臨床に生かしていく技術、方法論と心理精神活動に影響する事実をご紹介します。

<第17回 千葉県作業療法士学会で特別講演として発表>
ポジショニングやシーティング、フィッティング等の姿勢制御技術はどこから来て、誰が初めて、いつ研究が始まったのでしょうか。

■それは、古代ギリシャからはじまり、日本では着物や座禅が発祥した時代にまでさかのぼります。こんなに昔からなんです。
このような文化が身体技法や人間工学を産み出し、ゆっくりと、しかし確実に歩み、現在我々が治療として用いているポジショニングやシーティング、フィッティングという姿勢制御技術にまで発展しました。

■そこで、本セミナーはこのような姿勢制御技術のエビデンスである人間工学という基礎を学び、治療への応用にまでボトムアップする事が目的となります。

■例えるなら、
樹木でいうところの『根や幹』である人間工学を学び、『葉や実』である姿勢制御を考える勉強会です。

■人間工学はとっても身近。とっても簡単。
人間工学と聞くと、「なんだかとっても難しそう。」「専門的すぎて応用できないんじゃ・・・」「自分には関係ない世界だ」なんて印象ありますよね。でも、実はとても身近な学問です。

☆学校の椅子や机の高さはこうやって決めていた。
☆仕事用デスクが女性のスタイルに大きく影響している!?
☆通勤電車のシートの配列はこうやって決めた。
などなど、我々の生活に密接に関係しています。

 ここで忘れてはいけない大切なことは、『われわれがいつも向き合っている患者や対象者は、このような人間工学が深く関係した世界から来ている』という事実です。

■車椅子を卒業する
目の前の対象者は生誕から工学がもたらしたインテリアを利用してます。
それならば、車椅子を卒業し、「もう一度椅子に座る」「もう一度机に向かって仕事をする」「もう一度インテリアを使った生活をする」というごく当たり前な生活スタイルに帰っていただく。健常者と同じ生活環境へ戻すという役割として医療はその一端を担っているのではないでしょうか。
いつまでも車椅子に座る事を考えずに、原点や出発点である人間工学という基礎を振り返ることで、治療に応用し、再び馴染みのある道具やインテリアの利用を考える事が本セミナーの目標です。

こんな方におすすめ

  • <基礎編>
    ○人間工学って何?という基礎的な事を知りたい方
    ○座る技術やシーティングについて深く知りたい方
    ○人間工学は施設や病院内でも使えるという事実を知りたい方
    ○車椅子の正確な寸法測定が知りたい方

プログラム

  1. 基礎編
    ①とっても身近な人間工学
      インテリアと人間工学
     ②作業と姿勢、姿勢と疲労の関係性 そこから見えてくる「身体技法」
      日本文化における椅子と身体
      西洋文化における椅子と身体
      暮らしの中の身体と道具
     ③工学からみた人間の感覚
      触って、嗅いで、聞いて、視て感じると言う事
     ④工学からみた人体の仕組みと動作
      にぎる、ひねる、押す、開ける、踏む等あらゆる動作を斬る
     ⑤心理と行動 ~他人に侵入されたくない領域~
      電車のシートが3-1-3になった面白い理由
     ⑥人間工学から臨床シーティング 回復段階に合わせたシーティング
    急性期、一般病棟、回復期、症状固定期、維持期。こんなにたくさんの変化があるのに、シーティング技術は一つでいいのでしょうか。身体の変化に即した姿勢保持を行うためには、全世界にある姿勢保持、シーティングの概念を用いる必要があります。

受講されることで得られる効果

  • 人間工学は我々の生活に身近なものです。学校の廊下や教室の椅子の配置、電車の乗り降りや改札の環境、公園やベンチの配置などたくさんの分野に人間工学が深く関係しています。その事実を知ることで施設や病院内でも快適な生活空間を構築する技術が身に付きます。
    インテリアと椅子の関係性から車椅子の構造やシーティングを知ることが出来ます。
  • 身体、心理、認知科学等たくさんの分野の考え方が身に付きます。
    人間工学の介入環境やエビデンスは多岐に渡ります。身体、精神、環境、医学、建築、インテリア・・・その全てをまとめて臨床という医療の現場や介護の現場に活かしていく方法論を学ぶ事ができます。

『 作業と姿勢と人間工学 』何気なく使っている道具は、聴講後、治療機器に見えてくるかもしれません。

当協会は、リハビリテーション医学を中心に、エンジニアリング、人間工学、物理学を癒合させた治療アプローチを行う研究グループです。
その治療要素のひとつである人間工学とは、アメリカで生まれ、ものをヒトの生活様式に合わせてデザインする技術であり、その発祥は、戦後日本の小学児童が使う椅子と机の高さ平均を算出し整備するという、教育場面の姿勢制御がはじまりでした。更に昭和39年開通の新幹線シートの開発、昭和44年のジャンボジェット機シート開発、建築工学のインテリアで利用されるキッチン、椅子、テーブルの幅や高さ、通勤電車内の設計、工場内作業椅子、作業台の高さ等、幅広い分野で活用されてきました。
人間工学のこのような開発には、日本人成人男女の身長体重から、手や足の長さ、身体重心等の平均を徹底的に調査し、身体機能面のエビデンスを人間の精神や心理と行動特性に照らし合わせ、デザインされてきたものです。
我々が日々向き合っている症例は、生誕からものに触れ、遊び、作業を介し、あたりまえのように道具を活用しながら、今現在、福祉や医療の世界で生活しています。この方々に福祉や医療を提供したり、再び社会生活に帰るための介入を行うのであれば、世界共通言語である人間工学を我々医療従事者が知っておく事は重要な要素なのかもしれません。
そこで今回は、作業と社会活動に伴う姿勢制御をどのように捉え、ユニバーサルデザインを確立してきたのか、更に私たちが日々の日常で何気なく使っているインテリアや作業椅子、作業台に隠されたルーツ、原理を解き明かすことで、作業療法や作業療法士の臨床に生かしていく技術、方法論と心理精神活動に影響する事実をご紹介します。
『作業と姿勢と人間工学』何気なく使っている道具は、聴講後、治療機器に見えてくるかもしれません。

受講者の声

聴講者A
家に帰り再度資料を拝見していると、お話の内容や臨場感が蘇ってきます。限られたお時間の中で、得てして難しくなりがちな専門的なお話を、私達が少しでも身近に感じられるように色々工夫なさりながら懸命にお伝えくださったこと、その想いやお姿が大変印象的でした。
とても感謝しています。

聴講者B
人間工学を全くといって良いほど知らず、手探りで受講させて頂いたものの、とても身近にあって奥が深いことを知り、いち生活者としてもこの分野への興味が湧きました。頂いた資料をもとに、勉強させていただきたいと思います。

聴講者C
タオルを活用したシーティングは絶対使えますね!ぜひ臨床で実践してみたいと思います。
今後も、勉強会を開催なさる予定などありましたら、また参加させて頂けますと嬉しいです。
そしてまた、シーティングに関する悩みや疑問点なども、ご相談させて頂けますと嬉しいです。
今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

聴講者D
先日はとても有意義で楽しい時間ありがとうございました。
早速HP見させて頂きました。さまざまな事をなさっているのですね。
時間をつくってまた別の勉強会にも参加します。

講師

  • 人間工学研究部チーム

    日本ユニバーサル リハビリテーション協会
    人間工学研究部チーム

    チーム発表代表者
    青木將剛

    作業療法士
    工学設計士
    3次元系機械設計技術者
    第1級建築CAD設計利用技術者
    第2級機械CAD設計利用技術者
    Auto cadマイスター技術者

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