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コロナの影響下、収支や賞与・給与の話をしつつ、職員がさらに力を貸してくれる関係性づくりはできていますか?
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今回のコロナの影響で、 経営面においても非常事態であることは、多くの経営陣の方々から聞き及んでおります。 ついては、 平時に想定していた賞与を支給するかどうか、検討されている方々も多いでしょう。 その場合、職員が 前向きに理解し、これからも頑張ってゆこうという思いで受け止めてくれるように、細心の注意を払って進められることをお勧めします。 ■たとえば、 目標管理や病院機能評価の導入をトップ・ダウンで進めれば、 たいていの場合、職員は不満を抱くこととなるのを、みなさんも何度も見てきたのではないでしょうか。 人事評価のフィードバックとなれば、ますます職員はデリケートな反応を示します。 まして、今回のように、 賞与や今後の給与などの待遇面に大きく関わることは、もっともデリケートな問題です。 そのため、 伝え方を誤ると、 職員の組織不信を招き、業務にも支障をもたらすことになりかねません。 場合によっては、退職を惹起することもありえます。 そこで、 今回ばかりは、 「伝え方」 を周到に設計して伝えてゆくことをお勧めします。 ■そのポイントのいくつかを挙げておきましょう。 まず、最も重要なのは、 (1)真剣さで負けない ということです。 みなさんもご存知の通り、 すべてのクレームは、 クレームを訴える患者さんほど、 対応する職員が深刻に捉えていないことから 発生しています。 反対に、患者さん以上に職員が深刻に捉えていれば、 クレームは生まれないのです。 なぜなら、自分以上に真剣な人には、 怒る必要がないからです。 賞与や給与は、 職員にとっては生活がかかっている問題ですから もちろん深刻ですが、 経営陣もそれ以上に深刻であることを表現しなければ、 必ず不信を招きます。 では、どうすれば深刻さを示すことができるでしょうか? (2)真剣さは、 運動量と情報量とスピードと工夫の積算です。 現在の政府のように、 「問題ないと思っている」 としか言わなければ、まったく真剣さは伝わってきません。 それは、上記の3つの要素が無いからです。 「運動量」とは、 ・何度でも話す ・自分から足を運ぶ ・電話・対面など形をいとわずに向き合う ……などです。 「情報量」とは、 相手以上に情報武装しておくことです。 本人以上に、 「あれも配慮している、これも織り込んだ上で結論した」 といったことです。 「スピード」は、 迅速に回答する、ということです。 同じ対応でも、何日も経ってからでは、 職員は、 「後回しにされた」 「逃げようとしている」 などと捉えることもありえます。 そして、最後の「工夫」とは、 真剣さを示す方法のバリエーションを増やすことです。 たとえば、 ・人を変える ・複数で説明する ・対話の場所や機会を設計する 自分がクレームした時に、 相手が向き合っているものの、 同じ返答を繰り返すばかりだった場合には、 かえって、 不満や怒りが増長した、という経験がある人も いるのではないでしょうか。 頭を使っていない対応は、 身体だけの横着な対応なので、 かえって 「わたしは真剣ではない。 ただ苦言を聞くふりをするためだけに、ここにいる」 という態度となり、 関係をもっとも悪化させます。 ここまででお伝えしたように、 これでもか、というほど、 全面的に向き合ってくれれば、 「真剣さが足りない」 と受け止められることはないでしょう。 そして、実は最も重要な要素は、 (3)職員に対する敬意をしっかりと示すことです。 言い換えれば、 「結局は、ぜんぜん気持ちをわかってくれていない」 つまり、 「あらかじめ用意した結論をひたすら押し付けてきた」 と映れば、すべて台無しになってしまいます。 尊重することが重要ですが、 「言うことを聞かなければいけない」 と振り回される必要はありません。 「聞き届けたいのはやまやまだ」 「しかしそれができないのは、誰よりもわたしが悔しい」 という気持ちを、 素朴に伝える方が良いでしょう。 ■その他にも、 「今後、金銭面はどうなるのか?」 についてもできる範囲で説明する用意がなければなりません。 「これからも、給与や下期の賞与については、わからない」 「考えていない」 「話す気がない」 という態度に見えれば、信頼は損なわれます。 一方、金銭面の話だけで終われば、 「この極限状態の中で頑張ってきた私たちの苦労をわかってくれていない」 と感情を害してしまい、 こうした失望感は、最も離職につながりやすくなります。 ■さて、 そうしたポイントはいろいろとありますが、 では、 いつ、 誰が、 どのような段取りで伝えるのか? その前に、 誰が、誰を巻き込んでおき、 おおよその理解を取り付けておくべきか? などなど、具体的な手順について、 「感情の対話を設計しておくこと」 をお勧めします。 法律的に手順が問題なかったとしても、 職員の感情が収まらなければ、 かえって、組織と職員の関係が悪くなってしまうからです。 そして、 「用件は伝わった。 そして、職員は辞めた」 という顛末になってしまいます。 ■そこで、本セミナーをを開くことにしました。 職員に失望されたり離職されることなく、 それどころか、 ここまで頑張ってくれた頼もしい職員の方々には、 今後も、 ますます力を貸してもらいたことでしょう。 くれぐれも、 「集めて話す」 という方法は禁物です。 もちろん、 掲示物や配布物で済ませるのは もっと危険です。 これらは、昭和の時代の、 もっとも雑な態度で、 もっとも危険な方法です。 さりとて、 一人ひとりに話して回る必要はありません。 患者サービス研究所『いまだからこそ病院一丸となる!良い関係性を創る組織運営 1Dayセミナー』については、コチラにも詳細があります。 https://pcs-c.com/cgo-1ds/
パソコン、通信環境が必要です。 ご心配であれば、事前にご相談ください。 miyoshi@pcs-c.comまで、お問い合わせいただければお答えいたします。
患者サービス研究所 三好 章樹
指示・命令がなくても、みずから気づき工夫し実践する組織になるには、職員一人ひとり、正しいかどうか、必要かどうか、得かどうか、といった判断ではなく、「お金じゃない」「理屈じゃない」「だけど、自分はどうしても、もっとより良くしたい」という価値観が、不可欠です。 そのために必要なのは、教育でも研修でも指示でも命令でもありません。 職員の心を元気にして、目が輝くようにすることです。 HIT-Bitでは、職員が「ああでもない、こうでもない」と、より良くなるよう話し合う組織風土を創ります。 自由参加にもかかわらず、ほぼすべての職員がみずから気づき工夫し実践する組織になります。 だからこそ、業務や医療安全の向上のみならず、患者さんが涙を流して喜んだり、手を握って感謝するといった、感動的な接遇が次々と実現するのです。さらには、風通しの良い職場環境が生まれ、職員にやりがいと誇りがもたらされることで、定着率が向上します。 【ご注意ください】 ■自律型組織を創るための全組織的施策についてのセミナーです。したがって、上層部・お役職者の方々(理事長・院長・看護部長・事務長・教育研修部門ご担当者など)が対象です。 ■上記以外の方および、研修・セミナー・コンサルティング事業部門、人材ビジネス事業部門をお持ちの会社様に所属されている方々は、エントリーをご遠慮ください。 患者サービス研究所 三好章樹 ■研修・コンサルティング実績 国立大学附属病院様、国立病院機構様、社会保険病院様、赤十字病院様、済生会病院様、私立医科大学付属病院様、県立病院様、市立病院様、医療法人様、福祉施設様、健診センター様ほか多数。 ■著書 『病院・クリニックの現場改善マニュアル』(ぱる出版) 『医療現場を変える接遇力』(共著/医療タイムス社) 『医療接遇スーパーバイザー実践読本』(日総研出版) ■TV出演 『ホンマでっかTV』(フジテレビ) ■連載実績 『クリニックばんぶう』、『MEDICAL LEPIOS』、『医療タイムス』、『神奈川県保険医新聞』、『月刊保険診療』、『病院安全教育』、『Phase3』ほか。
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