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【ユニリハ】ポジショニングR.E.D.セミナー 理論編×実技体感編~微小重力環境で行う筋緊張制御~

リハビリ訓練室で行うポジショニングアプローチ / 微小重力環境で段階的に筋緊張制御をおこなう治療概念です。

このセミナーは受付終了しました。
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開催日 2021年10月10日 開始:10:00 | 終了:16:30 | 開場:09:40
会場 八王子市芸術文化会館いちょうホール
東京都八王子市本町24-1[地図]
※地図は若干の誤差が生じる場合があります。詳細は主催者よりご連絡いたします。

講師 日本ユニバーサル リハビリテーション協会 青木 將剛(あおき まさたか)
定員 5名
主催 日本ユニバーサル リハビリテーション協会
受講備考 ●前半の部 理論編 7,000円(税込)
●後半の部 実技体感編 8,000円(税込)
●前半・後半共参加 15,000円(税込)
注:後半の実技体感編は前半の理論編の受講後にお願いします。
関連資料

概要

<研究から生まれたアプローチ>
近年、身体質量と重力を拮抗させた環境で行うポジショニングアプローチを行う事で、筋緊張が安定し、関節拘縮の変化と長時間持続する臨床研究が発表されました。ニュートン物理学、第三法則、作用-反作用の法則の、反作用を限りなく小さくするという、微小重力相対性理論の仮説を実証した結果で、低反撥マットレスを数枚重ねてポジショニングを行うことで仮説の立証に成功しました。この環境をRehabilitatuon & Engineering Design -R.E.D.-とし、2010年より研究が開始されました。
 身体にかかる重力が小さくなり、収縮の必然性がなくなる筋、腱は、柔軟性を取り戻し、神経や感覚入力と相互作用していきます。変化した身体状況は自律神経系の安定(副交感神経優位)や呼吸、循環へと波及し、過緊張、低緊張など異常筋緊張の安定に結びついていきます。
 代表的な例として、長期療養生活を送る、長い年月をかけてもたらされた過緊張や関節拘縮の変化と循環器系の安定例は、これまでの臨床場面では見られなかった新しい発見と、今後の医療に大きく影響する事が示唆されました。低反撥マットレスを身体質量の比重に合わせて積層する環境設定という単純性は、高い再現性と介入者要因に依存しない筋緊張制御となり、誰が介入しても同じ結果となります。このような現象、結果の蓄積により関節拘縮の概念をも、確実に変える力を持っています。
 また、このような筋組織の変化と過緊張、低緊張など異常筋緊張の安定、重度の呼吸器疾患、心疾患患者の心拍数、呼吸数、血中酸素飽和度、血圧の安定は、ワッサーマンの歯車に代表される、筋、呼吸、循環の効率と、三者に対し、同時に介入し結果を出した背景が否めず、内部障害への新たなアプローチとしても期待されています。
 この研究結果を数年にわたり、当学会以外の全国の著名学会に発表、共有し、2015年5月に理学療法の全国学会、6月には、作業療法の世界学会にも、2演題の演題採択がされています。医療、医学に携わる日本全国、世界各国の査読者が認めた事実を皆さんと共有すると共に、研究に用いた物品ではなく、臨床現場にあるものだけで結果を残す具体的方法論や、明日からすぐに使え臨床に役立てるポジショニング技術や、在宅介護でのポジショニングの応用をご提案します。

こんな方におすすめ

  • ○関節拘縮の対応にお悩みの方
    ○関節拘縮の影響でリハビリテーションがなかなか進まないと悩むセラピストの方

プログラム

  1. <理論編>-症例結果、研究報告ー
    重力をコントロールしたポジショニングを行うことで、異常筋緊張に変化が起こり、姿勢、動作、ADLに影響した研究結果と具体的な症例と共にご紹介します。
    ●長期療養生活者の筋緊張の緩和と関節拘縮の変化
    ●慢性閉塞性肺疾患患者の身体機能変化とバイタルの安定
    ●起居動作全介助の状態から短期間で移動、移乗、ADLを獲得した症例群
  2. <実技体感編>ー臨床への応用ー
    ●(医学相対性理論、R.E.D.環境の解説)
    訓練場面で低反撥マットレスを重ねてポジショニングをとるだけで、筋緊張の変化から関節拘縮の改善が起こります。この原理、理論を紐解きます。
    ●(R.E.D.環境を使った訓練場面でのポジショニング実技)
    安定した筋緊張は持続します。再び亢進しても適宜継続して介入することで、姿勢の変化や全介助から自立する症例がみられてきます。この事例を交えながら実践していただきます。
    ●(R.E.D.を生かした各症例に対してのポジショニング実技)
    R.E.D.環境で簡単に過緊張の筋は緩み、姿勢は変化します。これを疾患別に説明します
    ● まとめと考察 質疑応答

受講されることで得られる効果

  • ポジショニングで関節拘縮を緩和させ身体全体が柔らかくなる効果を共有しましょう。しかも臨床のケアに応用できます。
  • 全身の筋緊張をコントロールする技術を臥位ポジショニングで簡単に出来る方法を学習します。しかも訓練室のみで30分程で終了できるので訓練時間内で施術出来ます。
  • 実技では、微小重力環境を体感できます。あなたの身体が数mmHgの身体質量に変化します。
    その体感がリハビリ、日頃のケアの気付きへ導き治療手段や介助技術に繋がります。
  • 圧の分散による褥瘡改善、緊張緩和による嚥下機能改善、呼吸器疾患患者のバイタル安定、がんの疼痛改善など様々な症例が認められています。

研究実績

【R.E.D.環境 及び 微小重力相対性理論研究を報告、発表した学術大会】
■2012年
 ●第47回 日本作業療法学会  学術大会 6/15 宮崎
 ●第27回 日本リハびりテーション工学学会 学術大会 8/23 福岡
 ●Assistive Technology & Augmentative Communication Conference  
  2012 in Kyoto 8/2 京都
 ●第13回 東京臨床理学療法研究会  学術大会 8/28 千葉
 ●第9 回 東京都作業療法学会  学術大会 11/14 東京
 ●第61回 理学療法科学学会  学術大会 12/8 山梨
 ●Assistive Technology & Augmentative Communication Conference
  2012 in Tokyo  12/23 東京
■2013年
 ●第63回 理学療法科学学会 学術大会 4/21 東京
 ●第19回 日本緩和医療学会 学術大会 6/21 横浜
 ●第64回 理学療法科学学会 学術大会 6/22 東京
 ●第48回 日本作業療法学会 学術大会 6/29 横浜
 ●第28回 日本リハビリテーション工学学会  学術大会 8/23 岩手
 ●第19回 日本摂食嚥下リハビリテーション学会  学術大会 9/22 岡山
 ●第10回 東京都作業療法学会  学術大会 10/2 東京
 ●第4 回 東京都理学療法士協会 南西多摩ブロック 学術大会 11/9 東京
 ●第67回 理学療法科学学会  学術大会 11/17 栃木
 ●Assistive Technology & Augmentative Communication onference2013
  in Kyoto 12/21 京都
■2014
 ●第49回 日本理学療法学会 学術大会 5/31 横浜
演題名:内部障害に対する微小重力環境のポジショニングが呼吸困難感とバイタルサインに与えた影響
 ●第16回 世界作業療法士連盟学会  学術大会 6/18 横浜
  演題1:低反撥マットレスによるポジショニングアプローチが座位訓練に与える科学的再現性
  演題2:作業療法による緩和医療 リハビリテーションと工学技術設計Rehabilitation&Engineering Design R.E.D.
■2015
 ●第3回 慢性期リハビリテーション学会 3/15 神奈川
 ●第49回 日本作業療法学会 6/20 神戸  

受講者の声

【学会会場でよくある質問】
Q1 病室のベットで使うのですか?
A:
訓練室で使います。訓練で用いるのみで、病室のベットでは使いません。

Q2どのくらいの時間、ポジショニングをするんですか。
A:
30分から40分です。訓練終了後は病室のベットに戻ります。ずっと微小重力状態にしていても意味がなく、正常重力状態に戻すことで、初めてポジショニングの効果が出ます。

Q3 筋緊張が安定し、関節拘縮や可動域に変化が起こることはわかりました。その状態はどのくらい持続するのでしょうか。
A:
疾患や発症からどのくらい経過したかによりますが、変化した筋緊張は必ず持続します。脳血管障害で1日~2日です。その後、日常生活や訓練で再び筋緊張が亢進します。亢進してきたらその都度R.E.D.が介入し、筋緊張制御を行います。次第に介入の頻度が少なくなり安定した筋緊張の状態になっていきます。これを段階的筋緊張制御と呼んでいます。
 整形外科疾患や廃用症候群はもっと長く、3日~4日、最も長い方で2週間という人もいました。長期療養生活が長いほど、一度に緩む範囲や持続時間が長いです。

Q4 ADLに変化は起こるのでしょうか。
A:
たくさんの症例で見られています。特に維持期病棟からのADL獲得事例は、アプローチの信頼性や信憑性を支える実績になっています。具体的な数値としては、基礎研究27名に介入しADL獲得者は3名いました。

Q5 R.E.D.環境上で行う訓練の内容を教えてください。
A:
ポジショニング、関節可動域訓練やストレッチ、モビライゼーションです。現在臨床で行われている訓練プログラムで、特に特別な事はしていません。R.E.D.環境から通常の重力環境に戻すことが大切です。このため介入後のプログラムは、端座位や立位訓練、歩行、車椅子シーティングで姿勢が学習されます。

Q6 エアマットで同じ結果にはならないのでしょうか。
A:
エアマットとR.E.D.の耐圧特性を圧センサーシートでコンピューター解析したところ、頸部から腰椎までの脊椎周囲の圧特性に大きな違いがありました。エアマットで11~24mmHg、R.E.D.は4~11mmHgです。
R.E.D.は特に脊柱周囲の圧が広範囲で小さくなるので、赤筋繊維の血流の変化や抗力筋が最も効率よく働いているためと考えます。

講師

  • 青木 將剛(あおき まさたか)

    日本ユニバーサル リハビリテーション協会
    青木 將剛(あおき まさたか)

    作業療法士
    一般社団法人 日本作業療法士協会 審査員
    一般社団法人 日本リハビリテーション工学協会 代議員
    日本ユニバーサル リハビリテーション協会 学会指定学術責任者
    第1級建築・機械CAD利用技術者
    welHANDS medical 代表

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