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行動リハビリテーション研究会

◆目的◆
本研究会は、行動分析学とリハビリテーションに関する研究を促進することによって、リハビリテーションの進歩に寄与することを目的としています。

◆行動分析学とリハビリテーション◆
疾病によって運動麻痺などの機能障害を有した対象者の日常生活動作が自立に至る過程には、機能障害そのものの回復が影響します。そのため,リハビリテーションの分野ではこれまで、機能障害が改善すれば日常生活動作の障害も併せて改善するという想定の下、機能障害の回復に焦点を当てた様々な療法が検討されてきました。例えば、脳卒中による運動麻痺に対しては、筋力トレーニングなどの運動療法、constraint-inducedmovementtherapy、イメージ訓練、ミラー療法、経頭蓋磁気刺激、経頭蓋直流電気刺激、ロボット介在訓練などの効果が報告されています。一方で、運動麻痺などの機能障害を有した対象者の場合、障害を生ずる以前に行なっていた行動連鎖では日常生活動作を遂行することが困難になります。このため、障害後の日常生活動作の遂行には、障害を生じる以前にはなかった行動連鎖を新たに獲得しなければならないという課題が生じます。つまり、対象者の日常生活動作が自立に至る過程には、機能障害の改善と行動の学習が相互的に影響を及ぼしていると考えられます。しかし、機能障害に対する様々な療法が開発されている一方で、有効な日常生活動作練習の方法論は十分には確立しておらず、見通しの立たないまま経験主義的に反復練習が行われているのが現状です。行動分析学の分野で明らかにされてきた行動の法則や学習を促進するための技術をリハビリテーションにおける日常生活動作練習の場面に導入した場合、適切な行動連鎖を学習するためにどのような動作練習が効果的なのかという視点に基づいた様々な検討を行うことが可能になると思われます。

◆参考文献◆
行動分析学とは、「ヒト(あるいは動物)が、なぜそのように行動するのか、あるいはまた、なぜ行動しないのか」という行動と学習の法則を研究する学問です。「行動分析学をリハビリテーションにどう生かしていったらよいのか」についての詳細な解説は、下記の文献をご覧ください。
山本淳一、教養講座:応用行動分析学で作業療法が変わる。(三輪書店の許可を得て転載)
山崎裕司、山本淳一(編)、リハビリテーション効果を最大限に引き出すコツ:応用行動分析学で運動療法とADL訓練は変わる。三輪書店、2008

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