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再生医療・細胞治療分野を含めたエンドトキシン試験の実際と品質管理のポイント

~日米欧三極局方に基づいたエンドトキシン試験法、バリデーションのポイントとデータ解釈上の、留意点とは~

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開催日 2019年5月21日 開始:12:30 | 終了:16:30
会場 江東区産業会館 第1会議室
東京都江東区東陽4-5-18[地図]
※地図は若干の誤差が生じる場合があります。詳細は主催者よりご連絡いたします。

講師 LPS(Laboratory Program Support)コンサルティング事務所 代表 田村 弘志 氏
定員 30名
主催 株式会社R&D支援センター
受講備考 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,980円(税込)から
 ★1名で申込の場合、47,250円(税込)へ割引になります。
 ★2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,980円(2人目無料)です。
■ 学生価格は、教職員や研究員、企業に在籍されている学生には適用されません。
 また、当日学生証をご持参ください。
関連資料

概要


 エンドトキシン(内毒素)は、グラム陰性細菌特有の細胞壁外膜を構成するリポ多糖(LPS)で、ごく微量でも生体に発熱、血液凝固、ショックなど多彩な作用を引き起こす臨床上有害な物質です。そのため、注射剤や体内に留置する医療機器においては、局方一般試験法をベースに厳重な製造・品質管理が求められます。
 一方、近年注目されている再生医療、細胞治療においては、細胞加工物の原料となる生細胞には注射剤等の製造で用いられる最終滅菌が適用できず、リスクの高い製造プロセスから逃れることはできません。また、不均一性の高い当該製品の品質特性を厳密に定めることは容易ではなく、品質、有効性、安全性確保におけるリスクベースアプローチが重要になります。
 本セミナーでは、エンドトキシンの基礎、日米欧三極局方に基づいたエンドトキシン試験法、バリデーションのポイントとデータ解釈上の留意点等について国内外の薬事規制動向を踏まえて解説するとともに、再生医療等製品における品質リスクマネジメント実践の要点と今後の展望について述べたいと思います。

プログラム


  1.  1. エンドトキシン(内毒素)の基礎および検出法
      1-1 グラム陰性菌外膜の化学組成とエンドトキシン(LPS)の分子構造
      1-2 エンドトキシシンの多彩な生物活性と人体への作用
      1-3 発熱性物質(パイロジェン)としてのエンドトキシン
      1-4 受容体を介した活性発現メカニズム 
      1-5 リムルステストの原理と反応機構
      1-6 種々リムルステストの特徴と応用
      1-7 エンドトキシン及び (1→3)-β–D-グルカンの鑑別測定とその意義
      1-8 局方エンドトキシン試験法(ゲル化・光学的定量法)とエンドトキシン標準品
      1-9 代替法(細胞活性化/遺伝子組み換え)の位置づけと今後の展望
     
     2. エンドトキシンの除去および不活化
      2-1 エンドトキシンの分子特性と熱安定性
      2-2 各種滅菌法、吸着、膜ろ過等による除去および不活化
      2-3 化学処理による不活化
      2-4 製薬用水における微生物・エンドトキシン管理のポイント
      2-5 透析液の清浄化と管理基準

     3. エンドトキシン試験法とバリデーション
      3-1 日米欧三極薬局方エンドトキシン試験法と国際調和
      3-2 バリデーションの考え方と基本的な進め方
      3-3反応干渉因子の測定に及ぼす影響
      3-4 吸着、測定干渉等の技術的課題への解決策
      3-5 エンドトキシン規格値と最大有効希釈度
      3-6 ゲル化法と光学的定量法におけるデータ解釈上の留意点
      3-7 ピットフォールとその対策(Low Endotoxin Recovery (LER))
      3-8 米国FDA査察における指摘事項と対応(cGMP/QMS)
     
    ​ 4. 臨床エンドトキシンと敗血症
      4-1 エンドトキシンが引き起こす多様な臨床像
      4-2 敗血症病態とエンドトキシンショック
      4-3 各種バイオマーカーと血中エンドトキシン測定の意義
      4-4 敗血症治療薬の開発と課題
      4-5 血液浄化療法の最近の進歩
     
    ​ 5. 再生医療および細胞治療に安全性評価
      5-1先端医療技術としての再生医療・細胞治療の進歩と最新動向
      5-2 再生医療等製品の品質確保における基本的考え方
      5-3 細胞および足場材料(生体吸収性)の品質特性と評価ポイント
      5-4 細胞培養用培地、原材料、細胞加工物におけるエンドトキシン試験の意義
      5-5 試料の調製とエンドトキシン試験の進め方
      5-6 ヒト細胞加工製品の製造管理及び品質管理における要点
      5-7 細胞培養加工施設(CPC)の要件とトレーサビリティの確保
      5-8 品質リスクマネジメントの概要と要点
      5-9 品質確保・品質向上に向けた課題と将来展望

    ​ 【質疑応答・名刺交換】

受講されることで得られる効果

  • ・エンドトキシン(Et)の基礎及び臨床研究の動向
    ・三極薬局方Et試験法とバリデーション手法
    ・Et試験法および除去法のバリエーション
    ・Et試験法に関するピットフォールと解決策
    ・再生医療、細胞治療におけるEt試験の意義
    ・再生医療等製品の品質確保に関する基本的な考え方と進め方
    ・品質リスクマネジメントの意義と実践の要点

講師

  • LPS(Laboratory Program Support)コンサルティング事務所 代表
    田村 弘志 氏

    【専門】
    バイオ技術による微生物菌体成分の迅速測定と医療および産業利用

    【略歴】
    1976年 東北大学農学部食糧化学科(現 生命素子機能分野)卒業
    1978年 新潟大学大学院 農学研究科 農芸化学専攻 修士課程修了
    1978年 生化学工業株式会社 入社
        中央研究所 試薬診断薬開発部グループリーダー・ACCグループリーダー・
        学術G 担当部長(1979年より自治医科大学 臨床病理学教室 研究生)
    2007年 生化学バイオビジネス株式会社 担当部長
    2013年 LPSコンサルティング事務所開設 代表

    【学位】
    博士(学術)1997年 (埼玉大学大学院 理工学研究科)

    【主な業績】
    カブトガニ凝固系を用いたエンドトキシンに特異的な高感度定量システムの開発(エンドトキシン試験法として薬局方収載)、米国子会社への技術移管と事業拡大、グローバルな臨床応用(深在性真菌症診断薬、FDA認可取得)に注力するとともに、抗菌ペプチド、βグルカンなどのバイオ素材による創薬の探索および権利化等を推進。
    【活動】
    ・日本バイオベンチャー推進協会(JBDA)専務理事・事務局長
    ・順天堂大学 医学部 生化学・生体防御学教室 非常勤講師
    ・東京薬科大学 薬学部 免疫学教室 客員研究員 非常勤講師
    ・内毒素LPS研究会 運営委員
    ・株式会社PropGene 顧問
    ・日本DNAアドバイザー協会会長
    ・Gerson Lehrman Groupカウンシルメンバー
    ・海外学術雑誌の編集委員

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