概要

特定処遇改善加算の算定が難しい、複雑だという意見を多く聞きます。従来の加算の多くは、算定要件を満たせば算定でき、満たさないと算定できないという二者択一のシンプルな仕組みです。しかし、特定処遇改善加算は選択肢が複数で、その選択の仕方で結果が大きく異なります。このことを十分に理解できないままに、８月末の特定処遇改善計画書を提出された施設も多いのではないでしょうか。自治体の説明会や集団指導に於いても、特定処遇改善加算の算定についての説明が不十分、もしくは、まったく語られなかったとの情報も多く寄せられています。このような状況で、未だに加算の算定を躊躇する施設も多くあります。私に対する講演終了後の質問の多くが、未だに特定処遇改善加算の算定についてです。いかにこの加算の算定に不安を持っている施設が多いかを物語っています。しかし、大丈夫です。令和２年度の計画書の提出期限は２月末となっています。ここで次年度からの加算算定を、有利な方法に修正することが出来ます。また、今年７月には実績報告書の提出も控えており、今後の実地指導で返還とならないための最終確認が必要な時期となっています。今一度、特定処遇改善加算の算定を確認し、有利な算定方法を取ることで、今後の事業運営を万全にされてください。

【プログラム】
Ⅰ．複雑な算定要件の再確認と活用事例
　・ 7割以上の算定率の意味と実際　　　　　
　・ 勤務実績表と平均賃金改善の関係
　・ 兼務者の取り扱いと専門職への配分　　　
　・ グループ分けの再構築の必要性
　・ 事業所の裁量の範囲と記録の重要性　　
　・ 8万と440万の再確認と効果的な設定
　・ ＷＡＭ調査の結果と実際の違い　　　　　
　・ 全算定要件とＱＡの再確認

Ⅱ．実地指導に向け、処遇改善計画書と実績報告書への完全対応
　・ 記載方法と期間認識の再確認　　　　
　・ 従来の処遇改善加算との棲み分けが重要
　・ 変更届けと職員移動の処理方法　　　
　・ 今年度と基準を変更する場合の注意点
　・ 今から備える実地指導の事前対策
　・ 増加する処遇改善加算の返還指導

Ⅲ．特定加算の意味と二極化の拡大へ対策
　・ 特定処遇改善加算は総量規制加算か
　 ・ 何故、小規模事業者は算定率が低いのか
　・ 加算の算定は今後の人材確保の生命線
　・ 二極化の拡大と自然淘汰の加速
　・ 大規模化政策がこの加算の本質か

Ⅳ．2021年制度・報酬改定の動向と事前対策
　・ 審議会意見書の再確認と対応策 　　　
　・ 始まる介護報酬改定審議のポイント
　 ・ ケアマネジャーの新たな処遇改善の動向
　・ 30年スパンで事業経営を考える必要性

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